東京臨海副都心について

お台場や有明って、通勤に便利ですし、買い物したり遊んだりする場所も豊富で、しかも綺麗に整備されているので、お金に余裕があったら是非とも住みたいなーと思う場所ですよね。2020年の東京オリンピックの会場予定地にもなっている場所ですから、徒歩で競技会場まで行ける場所に住んでいるなんてすごく魅力的です。オリンピック会場となれば公共施設の設備も整いますし、益々住みやすくなるのではないでしょうか。住んでみたいとは思いますが、私の今のお給料ではとても無理なので、あこがれの地、東京臨海副都心のご紹介をしようと思います。

東京臨海副都心とは

東京臨海副都心は、東京都が策定した7番目の副都心であり、複数の特別区に跨るエリアのことを言います。東京港埋立地10号に属する江東区有明と、同埋立地13号地に属する東京都港区台場・江東区青海・品川区東八潮からなります。全域が埋立地で、東京都都市整備局と東京都港湾局が主に計画管理しています。公式愛称は「レインボータウン」ですが、都知事だった石原慎太郎氏が臨海副都心全体を指して「お台場」と呼んだため、マスコミや官公庁がそれにならうこともあります。都市景観100選を受賞した美しい景観が魅力の地区です。2016年度までに全体の完成を目指しています。

地区

主に、以下の4地区に分かれて計画・開発が行われています。

  • 台場地区(だいばちく)・・・港区台場一丁目・二丁目。通称お台場。
  • 青海地区(あおみちく)・・・江東区青海一丁目・二丁目・三丁目・四丁目及び品川区東八潮。
  • 有明北地区(ありあけきたちく)・・・江東区有明一丁目・二丁目。
  • 有明南地区(ありあけみなみちく)・・・江東区有明三丁目・四丁目。

歴史

この地区の埋め立ての始まりは、江戸時代末期に黒船対策として造った大砲台場の建設でした。1940年の東京港開港以来、本格的な突堤建設や埋め立てが始まりました。船の科学館と隣接地で1978年から前期・後期およそ1年間開催された宇宙科学博覧会では、1100万人を超える来場者を集めました。この頃は一帯すべてが建設予定地であり、建物は船の科学館と海運企業の倉庫・コンテナ置き場・材木業者の作業場と事務所くらいしかありませんでした。1979年に、都知事に鈴木俊一が就任すると、1979年のマイタウン構想懇談会、1982年の「東京都長期計画」、1985年の「東京テレポート構想」、1986年の「第二次東京都長期計画」という臨海副都心開発の検討が始まりました。臨海副都心の建設はバブル景気絶頂期の1989年から始まりました。建設期間が27年で3期に分かれています。臨海副都心はオフィス街として開発される予定だったため、東京都は企業誘致を積極的に行いました。しかし、バブル崩壊で企業進出のキャンセルが相次ぎ、開発計画の見直しを迫られることになってしまいます。1995年には青島幸男が都知事に就任します。計画第二期が始まる1996年3月からは、臨海副都心の大掛かりなスタートデモンストレーションも兼ねて「世界都市博覧会」の開催が予定されていました。しかし青島都知事は、臨海副都心開発見直しを掲げ、開発計画自体は止めなかったものの、世界都市博覧会は中止としました。1999年には、石原慎太郎が都知事に就任します。石原都知事は開発事業を推進する方向で動きました。このころになると、ようやく建築物も増え始め、本社屋を当地に移転したフジテレビが牽引役となり、地元の活性化運動もあって大規模イベント会場の誘致が進みました。近年ではアミューズメント施設やショッピング施設が次々に開業し、海の景色と広々とした空間も手伝い、新しいファッショナブルなイメージを持つエリアとなりました。週末には気軽な観光地として賑わいを見せています。

2020年東京オリンピックに関連した今後の予定

2013年、東京は2020年の夏季オリンピック開催都市に決定しました。2020年東京オリンピックでは、臨海副都心などの臨海部を中心とした動きでは現在建設中の環状第2号線(2016年全線開通予定)によって接続されます。また、臨海副都心ではオリンピックの開催に向けて2020年を目標に、大型クルーズ船が停泊できる新たな客船ターミナルの整備計画やカジノ施設誘致の動きもあります。その他にも、2020年を目標に東京都は、東京国際展示場を拡張させることも計画しています。

沿革

  • 1974年・・・船の科学館オープン。13号地公園(現在の潮風公園)開園。
  • 1979年・・・マイタウン構想懇談会が行われる。
  • 1982年・・・「東京都長期計画」発表。
  • 1983年・・・有明テニスの森公園開園。
  • 1985年・・・「東京テレポート構想」発表。
  • 1986年・・・「第二次東京都長期計画」発表。
  • 1987年・・・有明コロシアムオープン。「臨海副都心開発基本構想」が決定される。

第1期

  • 1989年・・・開発開始。
  • 1993年・・・レインボーブリッジ開通。首都高速11号台場線により都心と直結。
  • 1995年・・・青島幸男都知事により世界都市博覧会の中止が決定。東京都により、副都心に指定される。ゆりかもめ開通。テレコムセンター竣工。東京都水の科学館、有明スポーツセンターオープン。

第二期

  • 1996年・・・東京都臨海高速鉄道りんかい線開業。港区立港陽小学校・中学校開校。にじのはし幼稚園開園。ホテル日航東京、東京ファッションタウン(TFT)東京国際展示場(東京ビッグサイト)、デックス東京ビーチがオープン。シンボルプロムナード公園、水の広場公園、有明西ふ頭公園、お台場海浜公園が開園。台場フロンティアビル、青海フロンティアビル、有明フロンティアビル、タイム24ビル、NTT有明センタービル竣工。FCGビル落成。
  • 1997年・・・フジテレビ本社屋が台場地区に移転。青海南ふ頭公園開園。
  • 1998年・・・ホテルグランパシフィック・メリディアン(現:ホテルグランパシフィック・ル・ダイバ)オープン。
  • 1999年・・・パレットタウン、東京ベイ有明ワシントンホテルオープン。
  • 2000年・・・アクアシティお台場、メディアージュ、ディファ有明オープン。東京港湾合同庁舎竣工。
  • 2001年・・・トレードピアお台場、産業技術総合研究所臨海副都心センター竣工。日本科学未来館、東京国際交流館オープン。
  • 2002年・・・りんかい線が大崎まで延伸され、全線開業。同時にJR埼京線との相互直通運動の開始により、渋谷・新宿・池袋の各副都心と直結する。パルティーレ東京ベイウエディングビレッジ&スクエア(現:アニヴェルセル 東京ベイ)、パナソニックセンター東京オープン。
  • 2003年・・・大江戸温泉物語オープン。
  • 2005年・・・癌研究会有明病院、サントリー東京支社ビル竣工。

第三期

  • 2006年・・・ゆりかもめが豊洲まで延伸され、晴海通りが有明地区に接続。かえつ有明中・高等学校開校。TOC有明竣工。
  • 2007年・・・フジテレビ湾岸スタジオ、台場ガーデンシティビル竣工。
  • 2008年・・・乃村工藝社本社ビルが竣工し、台場地区の開発が完了する。東京湾岸警察署が開署。東京ベイコート倶楽部ホテル&スパリゾートとホテルトラスティ東京ベイサイドオープン。
  • 2009年・・・東京有明医療大学、有明教育芸術短期大学開学。ホテルサンルート有明オープン。潮風公園で「GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト」が開催され、52日間で415万人を動員。
  • 2010年・・・東京臨海広域防災公園開園。
  • 2011年・・・日本土地建物・大和ハウス工業による「有明セントラルタワー」竣工。江東区立有明小学校・同中学校開校。海上保安庁海洋情報庁舎竣工。東京都立産業技術研究センター竣工。
  • 2012年・・・武蔵野大学有明キャンパス開設。ダイバーシティ東京オープン。

今後の予定

  • 2015年・・・環状2号線が全面開通予定。有明地区と汐留、虎ノ門が直結される。
  • 2016年・・・有明親水海浜公園開園予定。
  • 2017年・・・有明南K区画にダイワロイヤルホテルズによるホテル、商業施設が開業予定。
  • 2021年・・・青海ST区画のパレットタウン跡地に森ビル・トヨタ自動車によるオフィス、ホテル、コンベンション、商業、エンタテインメント施設、展示施設の複合施設が開業予定。

臨海副都心が抱える問題

パレットタウンの今後

臨海副都心の土地のいくつかは、東京都が暫定的な貸出を行っているものです。臨海副都心地区の開発を進めていた1990年代後半、バブル崩壊の影響で企業の進出意欲はどん底であった上に、当時は交通の便も悪かった台場地区には買い手がつかなかったため、東京都が確実に事業者を募るため廉価で10年間の期限をつけ土地を暫定的に貸し出したのでした。貸出期限付きの用地は、パレットタウン、大江戸温泉物語、東京テレポート駅前のバーミヤンとローソンの3ヵ所あり、10年で土地の返還をする契約となっています。パレットタウンもこの契約で誕生した暫定施設でしたが、結果的には大成功を収めました。当初の予定では2010年6月に観覧車も含めたパレットタウン全体を閉鎖する計画で、利用者や都の幹部からも疑問の声が寄せられていましたが、同地区は現在パレットタウンでの事業を展開している森ビルとトヨタ自動車自身が814億円で購入することになり、暫定施設であったパレットタウンから商業施設やホテル、オフィス、車の展示施設などを含む複合ビルや新型観覧車への建て替えが行われ、2016年に開業の予定となっていました。しかし、経済状況の変化などから2009年11月に建設計画が延期されて、既存施設の営業が延長される見通しとなり、2010年1月、東京都と森ビル・トヨタ自動車は2021年までに新施設を開業させることで合意しています。

赤字と借金

臨海副都心の事業費は、東京都だけで2兆4300億円にものぼります。事業費をまかなうために、約5200億円の地方債を起債し、他の特別会計からの借り入れも行いました。第三セクターを設立し、地域内都市基盤の早期整備を図ってきました。2001年、東京都は「臨海副都心事業会計」を、黒字の「埋立事業会計」「羽田沖埋立事業会計」と統合しました。臨海副都心事業会計は、5290億円の累積赤字と8815億円の借金を抱えていました。「東京都臨海地域開発事業会計」を造ることで、帳簿上は赤字と借金の一部が帳消しになりましたが、5185億円の地方債と金利負担は残りました。2005年には、東京ファッションタウン、タイム二十四が事実上破綻し、民事再生手続きの開始を申し立てました。手続きを進めた結果、翌年3月にこの手続きが終結しました。2006年には、東京テレポートセンター・東京臨海副都心建設・竹芝地域開発が事実上破綻し、民事再生手続きを申し立てました。これらは東京都の度重なる事業支援にも関わらず、1957億円の累積赤字と1440億円の債務超過、3355億円の借金を抱えていましたが、民事再生手続きを進めた結果、翌2007年4月にこの手続きが終結しました。2009年度からは、最初の地方債の大量償還期を迎えました。単年度で1000億円を超える借金の返済が必要となっています。2002年の「臨海副都心開発事業の長期収支試算」によれば、「都有地運用収入等の収入の累積が基盤整備関連経費や都債償還金等の支出の累積を上回る」のは2021年の見込みとなっています。

ヒートアイランド現象

臨海副都心開発前の同地区は埋立地で、ほとんどは更地でした。そこに多くの高層ビルが建造された結果、東京湾からの海風が遮られ、東京都心部でのヒートアイランド現象がさらに進行したという批判がしばしば提起されています。これに対し、東京都港湾局では臨海副都心の南側、さらに東京湾に張り出した中央防波堤内側埋立地での整備が予定されている海の森公園を起点とし、有明の森テニス公園を経由して、皇居や代々木公園に至る「風の道」の整備により、ヒートアイランド現象の緩和を計画しています。しかし、高層ビルを全て撤去しない限り根本的な解決策とはなり得ません。